これまでのプロジェクトを通じて、多様な方々との出会いがありました。それは、八戸の文化や産業などの多様性を物語っています。誰にも知られずに、そっと存在している風習や人々の生業を見つけ出し、そこに関わる人々を紹介することが、未来へ文化を継承することにつながると考えています。
1. アーティストと地域がつながる
わたしたちの毎日の暮らしのなかの、全ての人々の営みは、創造的であり、またさまざまな技術や工夫に支えられたクリエイティブなもの。いわゆるアーティストの仕事と、とても近いところがあると感じます。でも、現代において、両者は別物、また遠く離れたところに存在していると感じることもしばしばです。しかしながら、当たり前のように存在する地域の日常と、アーティストが出会う時、思いもかけない共通点や共感に導かれることがあります。両者の感性を引き合わせ、何かが生まれるとき、表現やアートの存在はより深く、地域に根付いていくと考えます。
2. 街に新しい価値観や視点をもたらす
私たちが暮らしている地域は、その大小や特徴如何に関わらず、常に変化を続けています。経済や社会の変化の影響も大きく受けてかわっていきます。そんな変わり続ける街に暮らし続ける私たちは、どのようにして、その変化に対応しながら、自らの暮らしを見出していけばよいのでしょうか?さまざまな方法があると思います。その一つとしてとても大事なことは、例えば、客観的な視点から、街の価値観を作り上げることではないでしょうか。いわゆる、よそもの、わかもの、ばかもの、などと言われることがありますが、そういった新しい視点の人と、地域がともになにかを作り上げるプロジェクトは、きっとその土地の未来に続く、人と人とのつながりをも、生み出すと考えます。
3. ジャンルや地域を超える
近年、日本の中でも地方都市の創生や再生といったことが叫ばれ、さまざまな取り組みが、文化や経済などあらゆる分野で進められています。
そして地域独自の取り組みや文化の発展に注力していく一方で、ほかの市町村や都道府県、そして国をもまたいだ交流も進められています。
そのことで、自らの地域の個性や特徴がよりはっきりと浮かび上がってきたり、他との共通点を見出すこともできます。同時にさまざまなジャンルが交流することで、発見や出会いが生まれる。
そして社会情勢の如何を飛び越えて、人と人を強く結びつけると考えます。