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春の背中

2020.3.31

あっという間に年度末になりました、3/31。

みなさんお忙しくされていることと思います。

しかし今年ほど、実感がなく、また不安な3月というのも

これまで体験したことがないように思います。

 

わたしはこの数週間、

不安をかき消すように、日々自分を忙しめにして過ごしています。

先日もブログに書きましたが、明日2020.4.1から社名を変更し、

あらたなスタートを切ろうということで、まずは形から(笑)。

名刺を新しくして、社名変更のおしらせ文をつくり、

社判や封筒を新しくして、事務所の入り口の表示も変更。←これはまだ途中。

 

そして2千枚くらいあった名刺を全部もう一度目を通して整理をし、

 

そして特にお世話になっている方に1人1人手紙をかきました。

書いているうちに、それぞれに対する想いでまた泣きそうに。。

なつかしいなあ、お世話になってるなあほんと、しばらく連絡してないけどこの方のおかげだな。

いろんな方の存在で、いまの自分が成り立っていることを立体的に感じることができた。

 

こうして静かな時間を持つことができたのも

今回の感染症の云々で、時間が生まれたこと、立ち止まらざるを得ない状況になったこと、

きっとみなさんもいま、そういう時間を過ごされているのではないでしょうか。

 

そして同時に、これからのあり方を考えるいい契機。

ドライブかけすぎていた自分に、スローダウンと行き先確認をさせるための。

 

今回の社名変更は、

決して事業拡大とか発展とかそういうデカさを目指すのではなくて、

これからも長くマイペースに走るための、なにか。

 

  ****

 

そんな私にとって大きな存在が、少し前に始めた空手。

体調はとてもいいし、なにより、病みそうになる心をいつも正してくれる(笑)

心身を自分で律する力を身に付けるのが、武道。

なんにも考えすぎないで、ひたすら身体で模索する、って、

久しぶりの感覚すぎて、全然できない。でも気持ちいい。

我らの師範、鳴海師範の存在もとても大きい。

 

鳴海師範は3月に入って、

コロナの影響で、学校が休みになって時間と体力を持て余している子ども対象に、

春休み特別稽古を開講。勉強して、空手して、英語勉強して、外で遊んだり。

その様子を、先日テレビ局に取材してもらいました。

わたしは行けなかったですが、春の日差しの中に身体を解き放つこどもたちの写真をみて、

ああ、幸せそうだなあ、と思いました。

 

こんなご時世だからこそ感じられる

あたりまえの時間のありがたさ。

同時に、仮にコロナの不安がなかったとして、

子どもたちが、安心して過ごせる社会に、なっているでしょうか。

 

新しい春のはじまりに

自分の小さな変化に

子どもたちの背中に

なにひとつ違いはないはずで

 

どうやらだいぶ視野を変えていかなければいけないように思う

この頃です。

 

↑最近お気に入りの、八戸のある路地にて。

「いまじむ」

2020.3.12

NEWS! の欄にも掲載しましたが、

この春から社名を変更し「imajimu(いまじむ)」といたします!祝!

 

といっても規模の小さな一人合同会社なので、

今川個人としてお付き合いいただいた方が多いと思いますので、

対外的には大きな騒ぎではないのですが・・・

それでもおかげさまで6年間事業を継続することができました。

 

そして自分が意図していなかったことに挑戦させてもらうことも多く、

そのことで新たな展開の可能性がみえてきた。

あ、こういうことにも挑戦できるかも。と。

 

それで、社名を変更して心機一転、

また気合いを入れることにしました。

 

大好きな、アーティストたち

大好きな、ハマのおかあさんたち

大好きな、郷土芸能に関わる人たち

大好きな、ものを作るひとたち

大好きな、食、お酒

 

もっと会いにいきたい。ともになにかを作りたい。

 

新しい社名いまじむは、その名の通り「今川の事務所」(笑)。

まんまやん。ってみんなに突っ込んでほしいです。笑

みんなが呼びやすい名前にしたいなっていうのが、

浅はかながらも、選定ポイントでした。

まわりの仲間にも相談した中では「今がいちばん若子」とか 

意味不明なネーミングを提案してくれた人も。

けっこう気に入ってたけど、初対面の人にドン引きされるとアレだから、

という理由からボツにしてごめんなさい。笑

 

ということで、2020年、ウイルスcrisisでたいへんな世界になっていますが、

少しずつ自分の力をたくわえながら、好きなことにだけエネルギーをぶつけたい。

 

いいものがつくれるように、提案できるように。

 

みんなからたくさんの影響をうけ、変わりつづけたい。

だからこれまで通り、みんなの話をききたい。

 

連絡がいったら、スルーしないで、いっしょに遊んでください(笑)

よろしくお願いします。(キリッ)

 

いまじむのFBページにも、情報をupしていきます。

 

合同会社imajimu

代表 今川和佳子

2020年はじまりました

2020.1.6

 

2020年、新年あけましておめでとうございます!

今日から仕事始めという方も多いのではないでしょうか?

お正月、みなさんはどのように過ごされましたかー?

私は今年はおせち作りにチャレンジしました。

元旦の朝、庭の木々の中から、おせちの盛り付けに使えそうな葉っぱを取りました。

真っ白な残雪と濃い緑のコントラストがきれいでした。

おせちもなかなかの出来栄え。料理、好きなんですが、おせちは久しぶり。

また今年の年末もチャレンジしようと思います。(気が早いけど(笑)

 

2020年も、きっといきなり忙しくなるのだろうけど

例年以上に、日々の生活を大切にしたい、心身を整えたい。

仕事も、細かいところを丁寧に整えていきたい。

仕事を通じて、自分の考えていることを表現していきたいと思います。

 

みなさん今年もどうぞよろしくお願いします。

5%

2019.10.08

横丁オンリーユーシアター2019、始まってしまった。

あーーー!っというまに駆け抜けて、1週目の本番がおわり、

今週金土の本番に向けて、また動き出してる。

緊張する。初めて会う出演者が多い今回は、特に。

電話をかける時、自分的には最大限の明るい声で、

テンションを上げて。しかも歩いてないと電話できない、なぜか(笑)

 

わたしなんでこんな仕事してるんだろう?

子どものころ、極度の人見知りで、愛想の悪さときたら最悪。

そんなわたしを心配して、母が、仕事の勤務形態をかえて、

できるだけそばにいてくれたこともあったっけ。

そんなわたしの暗さや陰でinな感じを少し変えてくれたのは、

20代のころ最初の職場で会った金子さんの存在だ。

金子さんが、「ひとは気持ちで動くものだから」と教えてくれた。

そのことが、自分の生きる態度を大きくかえた。

それからは、ひとと交わることが楽しくなった。

うまくいかないことも、信頼関係が作れず悩むときも、

じぶんから光をだして相手を照らせるように。

 

とはいえ元来根暗なので、ときおりそんな根暗が顔をだす。

でもいまは、そんな根暗を横目で追いやって、たのしくいこうぜーーと

気持ちを立て直せるようになってだいぶ楽になった。

そして金子さんは、いまでも大事な友人であり先輩だ。

 

今週のオンリーユーの本番まで、あと3日。

できうる準備は全部しているけど、いまはまだ5%の状態。

なぜなら、出演者と会うまでは、そして本番の幕があがるまでは、

なかなかその数字はあがらない。なぜならそこを100にするのは、

「ひとの気持ち」だからだ。安心、高揚、発見、感動、興奮が相まって生まれる満足。

出演者、スタッフ。みんなの満足が最大になって初めて、100になる。

 

この限られた時間で100まで上げられるかな、と緊張する。

わたしにとってのいちばんの成功は、そこだから。

 

どきどきどきどきどきどきどきどき

どうなることか!!!!

 

 

写真は、先週出演してくれた、大好きな赤丸急上昇のお2人。

号泣してしまったのよわたし。

ティッシュもハンカチも持ってなくて、Tシャツのそでに鼻水ふいたの、

子どものころ以来だった。(笑)

わたしの友達も泣いてた。よかった、なんか。

 

今週もみんなで手を繋いでがんばろ。

 

 

ロの字と、一ただのねーちゃん

2019.9.21

この週末は仙台だった。

フェリシモさんの商品開発のオンラインスクールに生徒役で出演という光栄な機会。

マーケティングやプロモーションのプロから学ぶことは多い。

いかに端的にユニークな発想で人のこころを掴むかという話。

言葉っておもしろい、むずかしい、だから無限の想像力がはたらく。

生徒役しながらいろいろ学ばせてもらった。感謝。

 

それから足を延ばして、仙台の北にある富谷市を視察。

とあるプロジェクトに、超よそもののわたしがコーディネーターで参戦する。

ちかごろは、自分がリーダーで全体を動かすことが増えたのだが、

今回は、一ただのねーちゃんになりたいと思う。

街に入り込んでどんなことができるだろう?そう考えながら街をあるく。

11月ごろに形になっていくと思う。

未知すぎる。

 

8月のおわりから9月にかけて、イギリスにいってきた。

エジンバラが目的地だったのだが、ロンドンにも。

異国への旅。これは快感にちかい。

一ただの日本人旅行客、一ただのねーちゃん。

それに、慣れない土地だから、けっこう必死の毎日。

なんかね、そういうのが好き。

気が付いたら一日に20キロもあるくほど冒険していた。

 

また八戸にかえったら、いつもの日常がまってる。

八戸にかえった途端に、いろんな現実が押し寄せるけど、

ここんとこの旅で培った、一ただの必死なねーちゃんmindを忘れずにいたい。

 

****

 

昨夜仙台で行ったロの字型の席のお店がおもしろかった。

イタリア産のなんとかというデカくて丸いチーズを、

その場でデモンストレーションしながら削って提供してくれる。

かつお節みたいな感じをイメージしてください。

薄くて白くて、それなのにコクのあるチーズ。

金曜の夜だから、OLさんやカップルでにぎわうそのお店で、

ひとりだからどうしても周りのお客さんの様子が目に入る。

耳がダンボになる。

へえーー、あなたそれはちょっと言いすぎでしょ、

おいおい、おまえもっと気の利いたセリフ言えよ、

とか、

他人の人生模様とチーズをつまみに、赤ワインを飲む、

一ただのねーちゃん。

 

写真は、卸町の古着屋の入り口に貼ってあった

トランプさんとの1枚。

 

いろいろおもしろい旅でした。

 

違和感とか不一致とか

2019.6.15

4月から、毎週水曜日がわたしにとって特別な日になった。

空手を習い始めたのだ。

青森県内をとびまわって各地で指導する鳴海師範が、

八戸で稽古をする、それが毎週水曜日。

我々大人クラスの前には、少年部のクラスもあって、

モレモレと、たくさんのこどもたちが通ってる。びっくり&めんこい。

いまや空手は、子どもに人気の習い事ベスト3に入るらしい。

わたしの甥のジョーも空手をやっていて、それも動機のひとつになったし。

 

ながく、身体を動かしたり新しいことに挑戦したいと思ってきたわたし。

でも、これだ!というものに巡り合えず、それはただわたしがlazyなだけなのだが、

今年に入ってからのあることがきっかけで、

自分の身体というよりは、心を鍛えたい、揺れない心をもたなければ、

と強く思うようになった。

 

空手の道場にも、いろいろな指導の形があると思うが、

共通しているのは、作法や礼儀。日本ならではの精神性。

 

そして鳴海師範が繰り返し言うことは

「まわりに左右されずに、動じない心をつくる」。

まわりのせいにせず、ただ、自分の心を整えることだけに集中する。

もっとわがままに、もっとこだわって。自分を大事にする。

そして、心と体を連動させる。自分だけの空手を創造する。

 

というようなことだ。

どこかで聞いたことがあるようで、聞いたことのない言葉。

 

もうね、稽古しながらなんども泣きそうになってる(笑)

 

そして、たぶん子どもの頃以来ぶりに初めて

「全然できないこと」をやろうとしてる。

心もダメダメなんだけど、身体はもっとダメダメで、

でも少しずつでもできるようになる、ってことに今、挑戦したい。

 

全身の違和感というか、

心と体のバラバラな不一致。

 

この敗北感、負けず嫌いのわたしには、たまらないやりがい(笑)。

 

どこまでいけるだろう?

 

とにかく、鳴海師範や先輩方の動きがかっこよくて、

口をあけていつまでも見ていたくなる。

静と動の組合せ。うつくしい。

 

そして今日はこれから、少年部の審査会。

道着に着替えて、お手伝いします。

たのしみ。どんな身体と心にであえるだろう?

 

つづく。

 

 

 

 

 

野田のこと

2019.6.11

5月の下旬から、なんとなく旅づいている。

 

仕事でいろいろご縁をいただいて、呼んでもらって、

先週などはなんと千葉県の野田市まで。

東京都内でラジオの収録をして(かっこつけた言い方やなあ)笑

ラジオに呼んでくれた、TAN-SUの山口さんの活動拠点である

千葉県野田市でみんなで打ち上げ。

 

野田ってほんといいところだった!!

 

おしょうゆが有名な野田。大学の親友aikoの出身地野田。

 

でもちゃんと行ったのはほんと久しぶり。

 

山口さんと、山口さんの仲間のmameちゃんが、

懇親会の前に野田市内を案内してくれた。

つーか、こんなわたしをわざわざ案内してくれて感動です。

 

野田の有名なおせんべいやさんに行き、

TAN-SUの新事務所に行き、それはそれはステキな場所で。

 

その後「ヒガシノホウ」という地元で有名な居酒屋さんへ。

いや、居酒屋のイメージではないおしゃれなお店!!

女将さんがかっこよすぎだし、店内の雰囲気のよさ。

おしゃれ、というより、艶艶な色っぽいお店。萌え。

 

八仙をのみ、千葉のカツオをいただき、あとピザとか・・お野菜とか・・

マグロのパテとか・・料理から伝わる愛。全部おいしかった。

次々集まってくる常連のお客さんのやさしいこと。

 

「野田にはなにもないからーーー」

と言いながら、着実に、地域の素材をユニークに仕立ててる山口さんの

そのまわりに集う人たちをみるだけで、この町がどれだけすごいかがわかる。

 

まちの規模や、知名度なんか関係なくて、

着実に、そこで生み出されているものが大事なんだよ。

 

野菜、農家、というのも、野田で特徴的なことだった。

 

栗田さんという、めちゃくちゃ素敵な農家の兄さんにも再会できたし、

栗田さんのズッキーニを、酒粕?甘酒?で炒めた一品食べれたし、

 

むむーーちょっと

いやだいぶ

野田にハマりそう。

 

つづく・・!

 

帰り道寂しすぎて

新幹線でビールをプシュ!してしまった。

(いつもだけど)

 

Kumiさん

2019.5.29

先週、神戸に行ってきた。いつだって旅は感動なのだけど、

特に大好きな、会いたい人に行く旅はたまらなくわくわくする。

 

神戸に行って、Kumiさんに初めてお会いした。

日本酒八仙の酒粕を使って、バスボムを商品開発したのだれど

(この話はまたおいおい書いてみたいと思っている。)

酒蔵ではさすがに化粧品であるバスボムは作ることができないので、

「OEM」という製造の委託をしなくてはならなかったのだけど、

なかなか受けてくれるところが見つからなくて泣きそうになっている時、

出会ったのがこのKumiさんがいるバスボム専門店「JOE'S SOAP」だった。

 

神戸の北野にあるお店を訪ねたとき、

笑顔で手を振って迎えてくれたKumiさん。

やっと会えた!!!!初めてなんだけど、SNSでも繋がっているし、

なんか何度もあってる気がする。

 

8年ほど前に、趣味でせっけんづくりを始めたというKumiさん。

しかも、ニューヨークで。美容やオーガニックなど、意識の高い女性たちが、

やはり多いようなんですね。それで、お店を立ち上げたのだそう。

もうこの時点でスーパーウーマンなんだけど。

 

そして日本に帰ってきて、地元である神戸奈良にもお店をオープン。

 

ときどきニューヨークにも戻って、イベントに出店したり作ったり。

 

フットワークの軽さ、どんだけーーーーーー!な驚きの行動力。

 

そして商品のうつくしいこと!1個1個が宝石のようで、

手作りのぬくもりがあって、まさに作品のよう。

 

*******

 

ランチをしながら、Kumiさんといろいろな話をした。

たいへんなことも楽しいこともたくさんあるのだけど、

印象的だったのは、現状に甘んじないKumiさんのスタンスだった。

 

仕事をしていると、いま敷かれたレールや軌道に乗りすぎてしまって、

引き返せなくなることって、ある。

というか、感性が停止するというのか。

もっとこうしたら?の頭のやわらかさがなくなることって、

気を付けないと簡単に陥ってしまう。

(ということは、かの岡本太郎大先生も著書の中で言っていた)

 

Kumiさんは

「いや、これちょっと違うんじゃないか?」と思ったら、

たちどまり、本来自分がやりたかった世界に戻れる人。

 

そしてお店のあちこちに咲き誇っていた花のように、

自分が信じてる感性を、ブワー――っと開かせる人。

 

「今度ははちのへで会いましょう」

といって、手を振ってわかれた、

その帰りの坂道を下りきるころには、

なんとなくどこか行き詰まっていた心が楽になって

また次のことを、創りつづける

勇気で心が満たされるのを感じることができた。

 

Kumiさんありがとう。

 

つづく。

 

 

 

かどさん

2019.5.16

角(かど)さん、というお姐さんがいる。

わたしは角さんが大好きだ。

いつも食堂で会うと、「今ちゃん、ごちそうさま」と言って

わたしに支払いをさせるかのそぶりをみせながら、いつも私にランチをごちそうしてくれる。

そのとき、ニンマリわらってこっちを見る、そのやさしい目の奥が好きだ。

 

角さんは、陸奥湊の観光案内所の看板娘だ。

ちなみにこの観光案内所は、「日本一早く閉まる観光案内所」だ。

朝3時に開いて、昼の12時に閉まる。(笑)ナイスや。

角さんを慕って、全国から観光のお客さんがやってくるほど。

毒舌まじり冗談交じりの姉御な性格なのに、

なんとなく猫ちゃんみたいな感じがある。

 

そんな角さんが、「江戸芸かっぽれ」を習っていることは聞いていた。

しかし昨夜、とある会合の余興で、角さんが出てきてびっくり!

舞台に立つ20人ほどの中に混じって、角さんがちょっと照れながら踊ってるー!

かわいいーー!最後列に、ちょっと隠れて立っているつもりが、前の人がちょっとずれちゃって、

角さんがある意味だれよりも目立っていた(笑)。

 

おわったあとに、某踊りの先生に、この日の踊りの出来について指導をうける角さんは、

観光案内所にいるときの姉御な角さんとはちょっと違って少女のよう、

御年は存じ上げないけど、角さんはきっとわたしの母ぐらいの世代。

それでも挑戦し続ける角さんがすごいなあと思った夜だった。

 

帰り際に角さんと写真を撮った。

おしゃれな羽織に、グリーンのマフラーが絶妙なモダン。

踊りの本番を終えてほっとした様子の角さんの肩を、

つい抱きしめてしまったら、思ったより華奢な肩にキュンとした。

 

陸奥湊は、八戸の台所と言われ、八戸の朝市の発祥の地だ。

食文化や、流通など、世の中の変化に巻き込まれて、

市場の隆盛の時期に比べると、その賑わいが薄れたと嘆く一方で、

陸奥湊こそ、八戸の顔であると、もう一度生まれ変わらせようという動きが、

いま、起こっている。これから先、ハードの整備も行われるだろう。

 

同時にソフトも大事になってくる。

この角さんのような、永く陸奥湊を見てきた女性たちの声を聞くこと、

聞く、というのは、要望を聞くのではなくて、話をきく。

この人たちが、文化そのものだと思うから、

そういうことが大事なんじゃないかと思ってる。

 

角さんたちと今度ランチしなくちゃ。

 

 

鳴海師範

2019.5.15

最近空手に通っている。びっくり。

新極真会青森支部、鳴海道場。

 

もともと東京で

ジョーと、ジョーのとーさんが通っていて

付添いで見学するたびに感動してた。

その精神性、師範の言葉の数々。

それで、奇跡的に八戸にも同じ新極真の道場があったので

即、入門した。

 

八戸の師範は鳴海師範という。

まあーーーこの鳴海師範がめちゃくちゃかっこいい。

技のバスーン!という重そうな音も、身のこなしも。

そして、何事にも動ぜず、しなやかそうなムード。

空手が強いってのは、そういうことなんだろう。

 

稽古は、わたしにとって恐怖にちかい。

最後までやれるだろうか?って。

 

わたしは身体が固い。

下段、中段、回し蹴り、前蹴りなど、

それらを何回も連続で。かなりキツイ。

普段の生活で、こんなにマジで足上げることないからね。

でも、同じくらい気持ちいい。

血の巡りがよくなってるのがわかるほど。

 

稽古で

「まわりに気を取られずに、自分のことだけを考えることが大事。

気を取られるというのは、その分自分の力を取られること。

だから、どんなことがあっても、自分に集中できることが大事」

って、師範が繰り返し繰り返し言う。

 

いまのわたしは、気を取られっぱなしだ。

 

技も、精神性も、

どこまでも果てしなく広く深い。

ちょっとずつ、がんばってみよう。

 

最初に師範にお会いした日、何の仕事をしているかと聞かれた。

「アートコーディネーターっていうのをやっています」

と答えたら

「それは面白そうな仕事だ!」って、バスーンと直球の言葉が返ってきた。

空手の先生に、そう言ってもらえるって、感動した。

なんでそんなこと言えるんだろう?って思ったけど、

 

稽古の時こんなことを言った。

「空手はひとりひとり違う。自分の空手を創造することが大事だ」

って。

 

そうか鳴海師範は、

クリエイティブの最先端をやり続けてきているんだなあ。

 

だから、めちゃくちゃ稽古に引き込まれる。

今日も稽古がたのしみ。

 

 

みこちゃん

2019.5.14

先日、とある対談があり(とてもとても光栄な方との対談)、その内容を某冊子に掲載するというので、

文章の校正をしながら、先方からリクエストのあった「活動を象徴する写真」を探してた。

それが・・・全然ないのね、自分が仕事してる風の写真って。飲んでる写真ばかり(笑)

あかん、このままではあかん、こんどちゃんと撮ってもらわなくちゃ、意図的に。

でも大好きな写真が採用になったよ。大久喜のみこちゃん。

海に面した、厳しくて大らかな自然環境に囲まれた大久喜。

そこに暮らす人々と行った、写真家・田附勝さんとのプロジェクト「魚人」で親しくなった。

いまでも、おねえさんのようで、おかあさんのようで、太陽のような存在。

 

みこちゃんに、この写真使うこと、言ってなかった。著作権フリーのみこちゃん(笑)

みこちゃん、本が出たら持っていくね。

 

 

マルタの写真家・アレックス

2017.9

 

 

先日、地中海の小さな国・マルタ島から1人の女性写真家が八戸に滞在していた。EU諸国と日本の文化交流を目的に、1999年から行われている「European Eyes on Japan~日本に向けられたヨーロッパ人の眼~」は、ヨーロッパで活躍する写真家が日本を記録するプロジェクトであるが、47都道府県を順番に巡る今年のテーマ地が青森、そして作家に選ばれたのが、マルタ島のAlexandra Pace(愛称・アレックス)だった。

近年、観光地としても名高いマルタ島、その存在をご存知の方も多いと思う。マルタ島と八戸はほぼ同じ面積、人口はマルタが八戸の2倍ほどある。両国とも島国であること、また海が身近な土地であることなど、いくつかの共通点はあるものの、初めて日本に訪れたアレックスにとって、三週間で作品を撮るというのはさぞかしハードだったことだろう。

「写真家」とひとえに言ってもいろいろなタイプの作家がいる。アレックスは、その場所にもともと存在している人や風景のありのままの姿を次々と捉えていく写真家で、また「border」「edge」つまり日本語で言うところの「境界」や「端」に関心のある作家だった。地理的に日本の端っこに位置する青森県、海とともに生きる八戸のハマの人々、など、「その先に何もない」場所に暮らす人の生活や身体感覚に関心を持つアレックスの視点は斬新で、期待を裏切るほどユニークで美しい。

美しい、とは何か。それはこのプロジェクト全体のテーマでもあるが、一般的な観光PRに使われるような風光明媚なビジュアルとはまた別の「知られざる現代日本の暮らし」。その一瞬が捉えられていることにある。その中には、私たち日本人が見過ごしているもの、本質的な価値に気付かせてくれる力がある。

私たちの暮らす青森には、知らぬまま眠っている宝物がまだまだあるに違いない。時にこうして異国のアーティストが、その可能性を提示してくれることがある。

アレックスの作品は、来年度写真集や展覧会という形で紹介される。ぜひご注目いただきたい。

 

<English below>

 

A Maltese photographer―Alex’s Eyes on Hachinohe

 

In September a female photographer from Malta, a small island country in the Mediterranean sea, visited Hachinohe to participate in a project called “European Eyes on Japan”. This has has been held since 1999 to exchange culture ideas between EU countries and Japan. Each year, Japan invites photographers from EU countries, to work in different areas of Japan.

Alexandra Pace (Alex) from Malta, was selected as this year’s artist. With the project theme being Aomori prefecture, she decided to visit Hachinohe.

 

In recent years, Malta has become a more popular destination for tourists. Malta and Hachinohe are approximately the same size, however the population of Malta is twice that of Hachinohe.

Although there are some similarities between Malta and Hachinohe, such as both countries are facing the sea, it would have been very hard for Alex, who had never visited Japan, to create pieces in just three weeks, but she was highly successful in her work.

 

There are various types of photographers, if we say "photographer" in one word. Alex is a photographer who grabs the figure of the people and culture originally existing in that place,and also interested in "border" "edge".

 

Her point of view, such as interests to the physical sensation of people who live in places like Aomori Prefecture, geographically located at the edge of Japan, is much more innovative and unique than we would first imagine.The beauty of her work took my breath away.

 

What is the “beauty”? Although it is the common theme of whole project, I think another sense of the beauty, such as "unknown contemporary Japanese life", different from the scenic visuals used for general tourism PR, could be captured. Among them, there is the power that makes us realize the intrinsic value what the Japanese people have been missing.

 

In Aomori, there must be more undiscovered hidden treasures waiting to be found. Sometimes it takes foreign artists, with a different point of view, to uncover all the possibilities.

 

Alex's work will be introduced in the form of photo books and exhibitions next year. We are all looking forward to viewing her excellent work further and hope you will enjoy them with us.